優美なり雅楽の名推理
戸板康二『松風の記憶』
《中村雅楽探偵全集》最終巻
いよいよ刊行。プレゼント情報も!

 戸板康二が遺した、名優・中村雅楽が鮮やかな推理を見せる人気シリーズもいよいよ最終巻となりました。これまでお贈りしてきた4冊『團十郎切腹事件』『グリーン車の子供』『目黒の狂女』『劇場の迷子』はすべて短編。生涯ほとんどの作品が短編という著者による、長編を『松風の記憶』に収録しました。著者が遺した長編は、なんと3本、そのうち2本が雅楽ものということで、その思い入れの強さもうかがえるかと思います(ちなみに、もう1本は『才女の喪服』という作品)。

『松風の記憶』…雅楽の親友でもある歌舞伎役者・浅尾当次が巡業先の広島の古刹で急死をとげる。そこを発端とした事件を、雅楽が優雅に紐解きます。一方の『第三の演出者』は、気鋭の小劇団で巻き起こる不思議な事件を、竹野記者からの手記のみから雅楽が見事に真相を暴きます。短編同様に、趣深く、あじわいある筆さばきを楽しめます。

 さらに、これまでの全集で収録しきれなかった、著者が中村雅楽シリーズについて語った様々なエッセイを併録しています。どうぞ、ご堪能ください。


■創元推理文庫《中村雅楽探偵全集》完結記念■
 全巻ご購入の方にプレゼント実施!

 著者・戸板康二が江戸川乱歩と初めて出会った座談会「推理小説について」、幻のミステリデビュー作・1951年版「車引殺人事件」などを収録したオリジナル小冊子を全巻ご購入の方に差し上げます。全5巻の各帯袖についている応募券5枚を官製はがきに貼付し、住所・氏名・年齢・性別・電話番号をご記入のうえ、下記住所までお送りください。応募締切は2008年2月末日。発送は2008年夏ごろを予定しております。ふるってご応募ください。

〒162-0814 東京都新宿区新小川町1-5
東京創元社営業部
中村雅楽探偵全集 プレゼント係
 

(2007年11月5日)

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