修道女フィデルマ登場!
ケルト・ミステリ〈修道女フィデルマ〉シリーズ第2弾

幼き子らよ、我がもとへ〈上・下〉
ピーター・トレメイン/甲斐萬里江訳

 疫病が国土を蔓延するなか、王の後継者である兄に呼ばれ故郷の城に戻ったフィデルマは、驚くべき事件を耳にする。モアン王国内の修道院で、隣国の尊者ダカーンが殺されたというのだ。このままでは隣国が責任を追及してくることは必定。二国間の戦争にも発展しかねない。さっそくフィデルマは、兄の要請で現地の調査に向かう。

 途中、村が襲撃される現場に行き会い、助かった修道女と、数人の孤児を連れ修道院に向かうのだが……。

 従兄が院長を務める殺人現場の修道院で、早速調査を始めるフィデルマ。

 尊者ダカーンは、そこで何を調べていたのか? 人々の証言で次第に浮かびあがる、人格者といわれるダカーンの真の姿。そして、調べ進むうちに、どういうわけか絡まり合った幾本もの糸が、モアンと隣国の間に位置する小王国につながっていく。

裁判が開催される、大王の〈大集会〉の開催が刻々と迫るなか、必死の捜査が続く。

 フィデルマは、モアン王国の危機を救うことができるのか? 

 裁判官、弁護士でもある美貌の修道女フィデルマが、もつれた事件の謎を解き明かす! 『蜘蛛の巣』に続く七世紀のアイルランドを舞台にしたケルト・ミステリ第二弾。

(2007年8月6日/2007年9月5日)
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