魔法騒動+家庭内戦争
英国児童文学の女王の面白ファンタジー

うちの一階には鬼がいる!

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/原島文世訳
創元ブックランド7月刊

 母さんが再婚したジャック・マッキンタイアは、横暴で子ども嫌いで、とにかくいやなやつ。おまけに感じのわるーい兄弟、でかぶつのダグラスと陰険なマルコムまでついてきた。
 マッキンタイア家に同居するようになったキャスパー、ジョニー、グウィニーの3人の子どもたちは、地獄の日々をおくっていた……。
 そんなある日、なかでもいちばんうるさいジョニーをおとなしくさせるためのわいろのつもりか、ジャックが買ってきた化学実験セット。“魔法生成化学/魔術舎製造”毒性・爆発性なしと保証付き。おまけにその中身ときたら「粉末揚素」「粉末収酸」「粉末交素」「動物精」「龍牙塩」に「賢礫晶」と、きいたこともない薬品ばかり……
 ところが、これがとんでもない代物、家じゅうをまきこむ大騒動のはじまりだった!

『わたしが幽霊だった時』『九年目の魔法』『バビロンまでは何マイル』『ダークホルムの闇の君』などでおなじみ、英国児童文学の女王ダイアナ・ウィン・ジョーンズが、家族の危機と魔法騒動をユーモラスに描く、エヴリディ・マジック・ファンタジーの傑作。
(2007年6月4日)