今も昔も、勧善懲悪のストーリーは世の中にあふれています。八犬伝然り、水戸黄門然り、ウルトラマン然り、バットマン然り……。女の子向けでは「美少女仮面ポワトリン」なんかもありました。勧善懲悪はまさにエンターテイメントの王道。本作『快傑ゾロ』は、そんな勧善懲悪の王道中の王道をいく作品。全世界で5000万部を超える、大アクション小説です。
18世紀末、まだカリフォルニアがスペイン領だった頃、圧政に敢然と立ち向かう謎の男、快傑ゾロ。黒いマントと衣装に身を包み、鋭い剣を携えた民衆の“正義の味方”。だがそのマスクの下に隠された彼の正体は誰も知らない……。
その『快傑ゾロ』を原作とした、映画「マスク・オブ・ゾロ」が公開されたのは1998年。それから8年たった2006年1月、続編「レジェンド・オブ・ゾロ」が公開されます。
キャストは前作そのままで、ゾロ(アレハンドロ)役にアントニオ・バンデラス、その妻エレナ役にキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。ジャパンプレミアの試写会に出席したのですが、初来日のキャサリンに圧倒されました。セクシーかつゴージャスな黒のドレスといういでたちでファンを魅了し、「何故ここまで時間がかかってしまったのか」という記者の質問に対し、「ゾロの続編に相応しい、納得のいく脚本を模索していたの」と一言。作中での激しいアクションシーンについての質問には「ダンスのようにできたわ。ストレス解消にフェンシングはうってつけ。女性にはオススメよ」と貫禄のコメント。さすがです。
今回の作品の舞台は、前作より10年が経過した1850年のカリフォルニア。アメリカ合衆国31番目の州になることの賛否を問う選挙会場から始まります。自由と平和な生活を求める民衆の願いが叶うのを快く思わない、暴力的で有名なマクギブンスが、手下を引き連れサンマテオの選挙会場に乱入。ゾロの活躍によりなんとか事なきを得、知事から集計の結果「賛成」が人々に伝えられます。しかし最終的な結果は、3ヶ月にわたって各地で行われる投票次第。
ゾロことアレハンドロは、無事サンマテオの選挙が終わったら“ゾロ”を引退すると約束していました。息子と妻と3人での穏やかな生活が待っていたはずなのに、各地で行われる選挙が終わるまでゾロを続けたいと言いだした彼に、妻エレナは激怒してしまいます。
あくる朝、息子ホアキンを学校へ送った帰りに、突然エレナは怪しい二人組の男に襲撃されます。夫に引けをとらない華麗な立ちまわりで、エレナは彼らを叩きのめすも、突きつけられた黒のマスクを見て動けなくなります。「ゾロの正体をバラされたくなかったら、我々に“協力”しろ」というのです。
エレナに謝ろうと帰宅したゾロを待っていたのは、彼女からの“離婚手続き申立書”。選挙は無事に各地で進められるも、ゾロはヤケ酒に溺れる日々。心配した友人の神父に誘われて行ったワイナリーのパーティー会場で、そのオーナーのアルマン伯爵と仲睦まじくいる美しく着飾ったエレナを目撃し、ゾロは決定的に打ちのめされます。しかしその晩ワイナリーの裏でおこった大規模な爆発に巻き込まれたゾロは、アルマンに疑惑を抱きます。
アルマンの正体とは一体! エレナが強制された“協力”とは!
奥さんに捨てられて弱気になるゾロと、ますます格好いいエレナ。アクションに継ぐアクションには息をつく暇もありません。アントニオ・バンデラスとキャサリン・ゼタ=ジョーンズが格好いい(そして色気たっぷり!)なのはみなさんご存知でしょうが、今回の見所はゾロの愛馬トルネードと、息子ホアキンの活躍でしょう! 是非新たなゾロを観に、劇場まで足を運んでください。見終わったときの爽快感をお約束します。
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