『ブリジット・ジョーンズの日記』のサスペンス版! 全女性必読の傑作 ELLE 読者賞受賞作/メディシス賞最終候補作
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アメリカの大学でフランス文学を教えるジェーンは、ある日、差出人不明の小包を受け取った。中身は小説原稿だった。タイトルは、『ジェーンに起きたこと』……
ぱらぱらとページを繰った彼女の血の気がひく。それは彼女自身の物語だったのだ。自分自身のかつての日々をなぞるように読み進む彼女。恋、出会い、別れ、職業的野心、結婚……ここ十年ほどの彼女のすべてがそこには書き込まれていた。
私のすべてが覗かれている!
これはあの男なら知っているかもしれない。でも、彼があの時のあのことまで知るはずがない。では、あの女だろうか? でもこの恋の話を彼女が知るはずがない……。
憧れの上司とのデートの苦い思い出……。
同じ大学の青年教師との出会いと、唐突な誘い。夢のような恋、そして結婚……。
仕事の悩み、彼との行き違い……。
いったい、誰が書いたものなのか? 恋をし、キャリア・アップを狙い、恋人がいながら別の男性にふっと心ひかれ、会ったことのない別の大学の研究者からのメールに胸をときめかすジェーン。
こんな彼女のすべてを知る著者は誰なのか?
この知的で魅力的な女性は、そのままあなた自身に重なるはず。
ジェーンはあなただ
でもこの不可解な出来事は、ジェーンだけに起きたこと。
●カトリーヌ・キュッセ Catherine Cusset
1963年パリ生まれ。イェール大学準教授。専門はフランス文学。ニューヨーク在住。
ガリマール社から7作ほど小説が刊行されている。
1990年の Jouir はフェミナ賞最終候補作となった。本書は2000年の ELLE 読者賞受賞。
(2004年7月10日)
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