完全新訳で贈るスペース・オペラの金字塔!
レンズマン・シリーズ全7巻 E・E・スミス/小隅黎訳

「この小隅訳には、まさに私が初めてE・E・スミスと出会ったときの瑞々しい興奮が生々しく渦巻いている」
――野田昌宏(『銀河パトロール隊』解説より)

《レンズマン》シリーズ全7巻は、スペース・オペラから現代SFへの橋渡しとなった歴史的な傑作シリーズ。全作に横溢する超科学アイデアと、銀河系さえ瞬時に越える壮大なスケールは、今も他の追随を許さない迫力をもってせまってきます。

 日本のSF黎明期に紹介され、今に至るも絶大な人気を誇る傑作シリーズを、今回、斯界の第一人者・小隅黎氏による完全新訳でおとどけします。


■ 第1巻 銀河パトロール隊

 銀河系に跳梁する正体不明の宇宙海賊ボスコーン。超兵器を操り襲撃を繰り返す彼らに立ち向かうは、銀河文明を守るパトロール隊とその精鋭、レンズマンである。新人レンズマンとなったキムボール・キニスン少尉は決戦に赴くべく、新兵器“Q砲”を搭載した最新鋭艦〈ブリタニア〉号で出撃する! 傑作シリーズ第1弾。

■ 第2巻 グレー・レンズマン

 宇宙海賊ボスコーンの首領ヘルマスの拠点が撃滅される瞬間、一本の通信ビームが発せられていた。ビームが向けられた先は、はるか前人未踏の第二銀河系、ランドマーク星雲。さらなる上位機関の存在を察知した独立レンズマン、キニスンは、巨艦〈ドーントレス〉号を率いて、勇躍第二銀河系へ乗り込むが? 前作を凌ぐ圧倒的なスケールで展開する第2弾!

■ 第3巻 第二段階レンズマン

 数百万隻の大艦隊を編成し、銀河文明の敵ボスコーンの本拠地を撃滅したパトロール隊。だが凱歌をあげて帰還したのもつかのま、敵は意外にも超空間チューブを通って地球に大攻撃をかけてきた! 再び敵の上位組織の追求にかかったキニスンは、銀河系の辺縁で奇妙な女性支配惑星を発見するが……。初の女性レンズマンとなった恋人クラリッサの協力を得て、彼は第二銀河系の奥深く潜入する!

■ 第4巻 レンズの子供たち

 ボスコーンとの死闘から20年。銀河調整官キニスンのもとに両銀河系で続発する非道な事件の報が届く。ボスコーンがかつてない規模で復興をとげたのだ。キニスンは、かつて共に戦った三人の第二段階レンズマンを招集し、自らも出陣する。彼を支えるのは驚くべき能力を持ち、両親を凌ぐ第三段階レンズマンに成長した五人の子供たち。遠大な銀河未来史と人類進化のビジョンが紡がれる。

■ 第5巻 ファースト・レンズマン

 恒星間航行が可能になるとともに、犯罪のスケールも拡大の一途をたどった。これに対抗するため、太陽系評議会議長ヴァージル・サムズと公安委員長ロデリック・キニスンは三惑星連合部隊を再編し、ここに銀河パトロール隊が創設される。さらに謎の惑星アリシアへ赴いたサムズは、神秘的な作用をもつレンズを授かった――銀河系史上初のレンズマンが誕生したのである! これまでの4巻から遡って、銀河パトロール隊黎明期に人類を襲った最大の危機が語られる。

■ 第6巻 三惑星連合

 人類にレンズがもたらされ銀河パトロール隊が創設される以前、人類は地球を中心に三惑星連合を組織していた。その彼らを危機が襲う。エッドア人が操る、かつてない超兵器を備えた海賊艦の攻撃を受けたのだ。戦いのさなか、さらに人類は太陽系外の水棲生物ネヴィア人の宇宙艦と初めて遭遇する。三つ巴の戦いの行方は? さらに本巻では、宇宙を二分してきた善と悪の闘いが、遙かアトランティス時代にまで遡って明かされる。そして、のちに人類を代表するレンズマンとなるキニスン家の歴史は当時から連綿と続いていたのだ!

以下続刊
(2003年8月15日)
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