ドイルの古典冒険SF『失われた世界』を
BBCがドラマ化

 名探偵シャーロック・ホームズを創造したアーサー・コナン・ドイル。
 ドイルはまた多くのSFを発表していますが、最も有名な作品がこの『失われた世界』でしょう。作品の舞台となったギアナ高地のロライマ山は、テレビ・ドキュメンタリーでもたびたび紹介されているので、ご存じの方も多いことと思います。
 さて、この作品の主役をつとめるのが、(さすがに「ホームズと並んで」とまでは言えませんが)有名なチャレンジャー教授。この天下の変人科学者が登場するシリーズは、『失われた世界』を皮切りに、中編「毒ガス帯」、短編「地球の悲鳴」「分解機」(この3編は創元SF文庫『毒ガス帯』に収録)、長編『霧の国』とつづきます。いずれも創元SF文庫のロングセラーです。(晩年作『マラコット深海』に登場するのはマラコット博士です)

 南米アマゾン河流域に、絶滅したはずの恐竜たちが生存している?
 その動かぬ証拠をつかんだと主張する英国古生物学会の名物男チャレンジャー教授は、同僚の教授、高名な冒険家、そして作品の語り手である青年新聞記者と探検隊を編成して、未踏のジャングルへと分け入りますが……

 この作品は、これまでにも何度も映像化されてきましたが、このたび、丁寧なドラマづくりで定評のある英国国営放送BBCが、99年に制作され大評判となった教養番組シリーズ『ウォーキングwithダイナソー〜驚異の恐竜王国〜』のスタッフと力を合わせて新作の制作にとりくみました。
 主役のチャレンジャー教授には、「ロジャー・ラビット」「スターリングラード」のボブ・ホスキンス。また、「刑事コロンボ」のピーター・フォークが非常に渋い役所で登場するのも見のがせません。

●BBCオンライン

●発売元 (株)フルメディア
失われた世界の紹介ページ
(2003年3月15日)
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