2001年『ミステリ・オペラ』（早川書房）で、本格ミステリ大賞と日本推理作家協会賞の二冠に輝いた山田正紀。その待望の新作『僧正の積木歌』が、2002年8月に文藝春秋から刊行される。これがなんと、ヴァン・ダインの歴史的名作『僧正殺人事件』は解決していなかったという小説らしい。
では、あの恐るべき犯人はいったい……湧きあがる疑問の数々がどう解かれるのか興味津々だが、ここはやはり『僧正殺人事件』を読んでおくべきだろう。マザーグースの旋律にのって続発する奇妙な殺人劇。名探偵ファイロ・ヴァンスと異様な犯人との対決。驚くほどサスペンスに富む童謡殺人ミステリとして、いま読んでも迫力満点！
（2002年8月15日）
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