書店のレジにやってきて、五十円玉二十枚を千円札に両替してくれ、と申し出る男。驚いたことに彼は次の土曜日も、五十円玉を握りしめてやってきたのです!
これは若竹七海氏が実際に体験した不思議な話ですが、それにどのような筋道の通った解答が考えられるか、という問いかけから始まった異色のアンソロジーが、『競作 五十円玉二十枚の謎』でした。
その文庫化にあたって新たな解決編を募集しましたところ、2001年5月末日の締切までに217編の応募がありました。原稿をお寄せくださった皆さん、どうもありがとうございます。
編集部で選考しました結果、次の3編を優秀作品として選出いたしました。
最優秀賞 「平凡な生活」石沢尋(埼玉県)
優秀賞 「虫送り」紺野晴香(東京都)
優秀賞 「新約五十円玉二十枚の謎」園田修一郎(島根県)
なお、以上3編は8月刊行の〈創元推理21 2002年夏号〉に掲載しています。
(2002年8月15日)
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