長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、気づけば〈スリーバレー〉に足が向くように。女性バーテンダー・ミサキの魅力のせいなのか、文学談義のせいなのか。ある晩、彼女が持ち出したのは、川端康成の『雪国』はミステリなのでは?という疑問だった。そこに途中からやってきた宮田が、珍妙な回答を披露し始めて……。名作の数々を鯨流解釈で贈る、文庫書き下ろし。
今作で主に取り上げている作品
・川端康成『雪国』
・田山花袋『蒲団』
・梶井基次郎『檸檬』
・三島由紀夫『金閣寺』
キンカクジハモエテイルカ? 金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴
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