内容紹介
「かわいそうな少女を生かしてやれる可能性はただひとつ、 殻人プログラムに入れてやるということです」7歳のおしゃまな女の子を突然襲った病は、容赦なく彼女を全身運動麻痺にまで追いこんだ。が、果敢にも自力で病因をつきとめようと決心した少女は、ついに宇宙船として生まれ変わった! 名作『歌う船』が長編シリーズ化。
著者紹介
アン・マキャフリー
1926年アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。53年にSF専門誌〈サイエンス・フィクション・プラス〉に短編が掲載されデビュー。67年に初長編Restoreeが刊行された。68年にヒューゴー賞ノヴェラ部門を、69年にネビュラ賞ノヴェラ部門を受賞。受賞対象となったこのふたつの中編は、彼女の代表作となる《パーンの竜騎士》シリーズ第1作『竜の戦士』に組み込まれた。やはり69年に刊行された『歌う船』は彼女のもうひとつの代表作である。その後、70年代には「アメリカSF界の女王」と謳われ、80年代にかけてのサイエンス・ファンタジー・ブームの時期には立役者として人気を誇った。2011年没。
マーセデス・ラッキー
アメリカの作家。1950年生。1987年にデビューして以来、すでに50以上の長編を発表、ヴァルデマール国を中心とした壮大な異世界ファンタジイのシリーズが人気を博し、米国ファンタジイ界で女王の名にふさわしい地位を確立する。世界設定はそのままに、時代や主人公を変えながらおもに3部作仕様で書かれたサブシリーズは、総称して《ヴァルデマール年代記》と呼ばれ、多くのファンを獲得している。
赤尾秀子
(アカオヒデコ)
津田塾大学数学科卒業。英米文学翻訳家。主な訳書に、レッキー《叛逆航路》シリーズ、ハインライン『天翔る少女』、マキャフリー『だれも猫には気づかない』、マキャフリー&ラッキー『旅立つ船』、ヴィンジ『レインボーズ・エンド』ほか多数。