光源氏の正妻・女三の宮の不義の子とされる薫大将と、源氏の孫にあたる匂の宮――源氏の亡き後ふたりの貴公子の織りなす「宇治十帖」を最後に千年以上に亘って未完とされていた『源氏物語』には、驚くべきことに幻の続編が存在した。貴公子たちの恋の鞘当てが招く、美しき姫君たちの死。平安の宮中を震撼させる怪事に、紫式部と清少納言が挑む。
推理作家にして古典文学者、ふたつの顔を持つ著者のみが書き得た絢爛たる長編小説として名高い表題作に、短編やエッセイも収録した王朝推理傑作選。解説=森谷明子/編集・解題=藤原編集室
*本書使用の挿絵をお描きになった鈴木朱雀氏の消息がわかりませんでした。ご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示くだされば幸いでございます。
カオルタイショウトニオウノミヤ 薫大将と匂の宮
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内容紹介
目次
薫大将と匂の宮
艶説清少納言
「六条の御息所」誕生
コイの味
*
恋人探偵小説
清少納言と兄人の則光
「六条の御息所」誕生――について
艶説清少納言
「六条の御息所」誕生
コイの味
*
恋人探偵小説
清少納言と兄人の則光
「六条の御息所」誕生――について