「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は、「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうに置かれた椅子に行儀よく腰かけている少女の人形。子供らしい快活を示すように、ひょいと天を向けた少女の左足のつま先は――こなごなになっていた。破損の責任を押しつけられそうな敬典の姿を見て、娘のつばめは憤慨するが、敬典は不思議と落ち着いていて……。
きっかけは小さな謎でも、それらは八駒家の食卓の上で壮大なペダントリに発展する。『天才たちの値段』で鮮烈な印象を与えた新鋭が贈る、あたたかなタッチで描かれた愉しい連作。
*第61回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉候補作
ニンギョウノヘヤ 人形の部屋 【単行本版】
在庫なし
- 定価
- 1,650円(本体価格:1,500円)
- ジャンル
- レーベル
- 判型
- 四六判仮フランス装
- ページ数
- 286ページ
- 初版
- 2007年10月30日
- ISBN
- 978-4-488-01744-6
- Cコード
- C0093
- 装画
- 八木美穂子
- 装幀
- 岩郷重力+WONDER WORKZ。
オンライン書店で購入
内容紹介
目次
「人形の部屋」
「外泊1――銀座のビスマルク」
「お花当番」
「外泊2――夢みる人の奈良」
「お子様ランチで晩酌を」
「外泊1――銀座のビスマルク」
「お花当番」
「外泊2――夢みる人の奈良」
「お子様ランチで晩酌を」