盗人という裏の顔をもつ父と、公爵夫人の妹である母とのあいだに生まれたアルセーヌ・ルパン。幸せな少年時代も束の間、公爵家に伝わるマリー・アントワネットの首飾りをめぐる策謀で、父は殺され、遺された母とアルセーヌも館を追い出されてしまいます。
時が過ぎ、20歳になったアルセーヌは、父に教えられた泥棒の技を磨いていました。そして、密かに相思相愛の仲となった、従姉妹で幼なじみのクラリスのおかげで公爵の武術指南の職を得るのです。
そんなある日、彼は王家の財宝を狙い、オルレアン公を王座につけようと目論む陰謀を企む一味の会合をのぞき見てしまいます。そこに、囚われのカリオストロ伯爵夫人が引き出されてきました。ルパンは、謎めいた美貌の夫人を一味の手から救い出します。
カリオストロ伯爵夫人への情熱と、陰謀の一味が探す謎の十字架という宝探しに夢中になったルパンは、クラリスのもとから離れ、夫人とともにパリへ向かうのですが……。
華やかなパリで彼を待ち受けるのは? そしてカリオストロ伯爵夫人の目的は? 二人につきまといつづける謎の男の正体は?
奇巌城の舞台となったエトルタに代表されるノルマンディーの荒々しい自然と、対照的に豪奢で華やかなパリの社交界。ひたすらルパンを愛し支える従姉妹のクラリスと、謎につつまれた妖艶な美女カリオストロ伯爵夫人。
物語のテンポもよく、アクションあり、ロマンスあり、謎解きありの、まさに冒険活劇という表現がぴったりの「ルパン」です。
■「ルパン」
監督:ジャン=ポール・サロメ
アルセーヌ・リュパン:ロマン・デュリス
カリオストロ伯爵夫人:クリスティン・スコット・トーマス
クラリス:エヴァ・グリーン
テアトルタイムズスクエアほか、全国超拡大公開
配給:日本ヘラルド映画
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