語り手の私ことハリー・リドルは注意力と観察眼に恵まれた外科医である。手術を依頼された帰りに車が故障し、助けを求めて高名な大学教授の邸宅に行き着いた。修理ののち道行きを再開するや、婚約者が車もろとも攫われたと訴えるエリナ・ダリーに行き合う。赤い目に裂けた耳と鋭い歯、ねじれた脚──不気味な外見の小男を追って警察も動き出した。教授宅に戻った私は、警官が聴取した内容も交えて連続殺人事件の顛末をノートに綴り、悪夢の一夜の再構築を試みる。そこから立ち顕れた真相とは? 一世一代の超絶技巧、ミステリ史に残る比類なき怪作。訳者あとがき=夏来健次
*第2位『このミステリーがすごい!1998年版』海外編
アカイミギテ 赤い右手
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