ルネサンス期のフィレンツェ、10年以上もかけて描き続けているサン・ロレンツォ聖堂のフレスコ画の前でマニエリスムの画家ヤコポ・ダ・ポントルモが槌(つち)で殴打され、鑽(たがね)で胸を刺されて殺害され、彼のアトリエにはフィレンツェ公コジモ・デ・メディチの長女マリアの顔をしたヴィーナスとキューピッドの猥褻(わいせつ)な絵が残されていた。ポントルモを殺したのは誰か? いかがわしい絵を描いたのは彼なのか? コジモは信を置く画家で建築家で美術史家のヴァザーリに事件の解明を依頼する。ヴァザーリは、ローマでサン・ピエトロ大聖堂の建設に携わっているミケランジェロに書状を送り事件を知らせ、助言を求めた。ヴァザーリとミケランジェロ、マリアと遠縁のフランス王妃カトリーヌ・ド・メディシス、カトリーヌ・ド・メディシスとコジモの敵であるフランス軍元帥ピエロ・ストロッツィ……火薬庫のような当時のヨーロッパを舞台に繰り広げられた陰謀劇、恋愛劇・・・・・・。目もくらむような人物たちの書簡が全176通。事件は書簡で語られ、書簡で捜査され、書簡で解明される。
『HHhH──プラハ、1942年』、『言語の七番目の機能』、『文明交錯』と次々に読者を驚嘆させてきた著者による、傑作書簡体歴史ミステリ。
エンキンホウ 遠近法

未刊
- 定価
- 3,080円(本体価格:2,800円)
- ジャンル
- レーベル
- 判型
- 四六判上製
- ページ数
- 304ページ
- 初版
- 2026年6月26日
- ISBN
- 978-4-488-01695-1
- Cコード
- C0097
- 装画
- ブロンズィーノ「マリア・デ・メディチの肖像」ウフィツィ美術館蔵 他
- 装幀
- 柳川貴代























