2014年、イスラエルのネゲブ砂漠。秘密軍事施設には“将軍”の命令により、ただ一人の囚人Zが長年監禁されており、一人だけの看守に見張られている。ユダヤ系アメリカ人の学生からイスラエルの諜報員になり、自国の権力者に監禁されるに至った囚人Zの数奇な人生とは──。
Zの存在を隠したまま何年も意識不明でベッドに横たわる将軍の回想、パレスチナ難民の青年の受難、パリで恋に落ちたZとウエイトレスのかつての逃避行。幾つかの物語が循環しつつ重なり合い、悲哀、諦観、希望を繰り返しもたらす、不条理なパレスチナ紛争と、それに翻弄されながら生きる人々の姿を描き上げる。
『アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること』でフランク・オコナー国際短編賞受賞、ピュリッツアー賞最終候補となった著者による傑作長編! 訳者あとがき=小竹由美子
チチュウノディナー 地中のディナー
在庫なし
- 定価
- 2,420円(本体価格:2,200円)
- ジャンル
- レーベル
- 判型
- 四六判仮フランス装
- ページ数
- 282ページ
- 初版
- 2021年4月30日
- ISBN
- 978-4-488-01678-4
- Cコード
- C0097
- 装画
- ササキエイコ
- 装幀
- 中村聡