東京創元社60周年

 

わたしと東京創元社  金原瑞人(翻訳家)

 

僧正殺人事件

「東京創元社との付き合いももう十五、六年になる。スミス、ハミルトン、バローズに育てられ、中学に上がるとラヴクラフトで恐怖を知り、背伸びしてバラードを読んだ。信仰はすでに揺るぎなく、アンドレアス・グルーバーやヴァーナー・ヴィンジの新刊など、いつもチェックしてます」(うちの創作ゼミにもぐっている大学生からのメール)

 

「東京創元社との付き合いももう五十年になる。ブラッドベリ、フレドリック・ブラウン、アシモフに育てられ、『怪奇小説傑作集』『恐怖の愉(たの)しみ』などで恐怖を知り、背伸びしてバラードを読んだ。ただ最近はもっぱら日本物に目が向き、乾石智子、小島てるみ、宮内悠介らの新刊をチェックしてます」(金原)

 


■金原瑞人(かねはら・みずひと)
1954年生まれ。訳書にディレイニー『魔使いの弟子』『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』、ブロック〈ウィーツィ・バット・ブックス〉全5巻プライス『500年のトンネル』(以上東京創元社)、ストラウド『バーティミアス』(理論社)、クラッチャー『アイアンマン』(ポプラ社)、ローズ『ティモレオン』(中央公論文庫)、シアラー『青空のむこう』(求龍堂)、アランハフト『ラスト・ドッグ』(ほるぷ出版)、ウェストール『ブラッカムの爆撃機』(岩波書店)など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』(牧野出版)、編著書に『12歳からの読書案内』などがある。