贖罪

贖罪

湊かなえ 著

判型:四六判仮フランス装
ページ数:256ページ
初版:2009年6月15日

ISBN:978-4-488-01756-9
Cコード:C0093

装画:佐伯佳美
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。

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取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる――これで約束は、果たせたことになるのでしょうか? 衝撃のベストセラー『告白』の著者が、悲劇の連鎖の中で「罪」と「贖罪」の意味を問う、迫真の連作ミステリ。本屋大賞受賞後第一作。

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『贖罪』刊行記念 湊かなえさんサイン会開催予定

紀伊國屋書店 新宿本店

日時: 2009年6月19日(金)19:00〜
(サイン会は終了しました)
場所: 紀伊國屋書店 新宿本店9F 会議室
整理券配布場所: 1Fレジカウンター

[整理券受付方法]

整理券は、対象書籍の発売日6月11日、10時から対象書籍をお買い上げのお客様、先着100名様に配布予定です。
遠方のお客様対象の電話でのお取り置きは、配布日翌日10時から開始予定です。
ただし、配布日当日に配布予定枚数に達した場合、電話でのお取り置きは行いません。

*サインは対象書籍(『贖罪』)のみとさせて戴きます。
*整理券はおひとり様、1枚までとさせていただきます。

紀伊國屋書店告知ページ

ジュンク堂書店 大阪本店

日時: 2009年6月28日(日)14:00〜
(サイン会は終了しました)
場所: ジュンク堂書店 大阪本店 3F喫茶コーナー
整理券配布場所: 2F西カウンター

[整理券受付方法]

整理券は、対象書籍の発売日6月11日、10時から対象書籍をお買い上げのお客様、先着100名様に配布予定です。
電話での予約受付に関しましても、上記の通りとなります。

*サインは対象書籍(『贖罪』)のみとさせて戴きます。
*整理券はおひとり様、1枚までとさせていただきます。

ジュンク堂書店告知ページ

著者紹介

湊かなえ

湊かなえ(みなと・かなえ)

1973年広島県生まれ。2005年、第2回BS-i新人脚本賞に佳作入選し、07年には第35回創作ラジオドラマ大賞を受賞する。同年、短編「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。受賞作を第1話とした連作長編『告白』で09年に第6回本屋大賞を受賞、また同作は08年度〈週刊文春ミステリーベスト10〉の国内部門第1位に選出されるという快挙を果たす。意外にして大胆な展開、読者を作品世界に引きずり込む筆力が魅力の、現在最も注目される新鋭のひとり。他の作品に『少女』がある。

著者のことば

 コンプレックスを持った子どもが、そのコンプレックスに命を救われたら、その後どのような人生を送るのだろう。外見の小さなコンプレックスなど、年をかさねるにつれて、忘れたり、どうでもよくなっていくことのはずなのに、逆に重くのしかかってくることになるかもしれない。
 その子どもが「償い」をしなければならない状況に置かれたら、どんな手段を選ぶだろう。
 ――そんな話を書きたいと思いました。小さな田舎町を舞台に。
 この作品が書けたことを、自分自身、心の底から満足しております。
 一人でも多くの方々にお読みいただければ幸いです。

湊かなえ

書店様の推薦コメント

  • つぐないとは、欠けてしまったものをうめること。でも過去の空ろを今ふさごうとすると、新たな血が流れだす――。湊かなえが紡ぐ、極上のドラマ。脱帽!
  • 青山ブックセンター六本木店
    間室道子
  • 10歳の子供の人生をいびつに歪めた事件。我が身に置き換え、重い鎖にからめ捕られる恐怖に怯えた。終章で「解放」されたのは彼女たち、そして私だった。
  • 旭屋書店名古屋ラシック店
    山崎蓮代
  • 「ぞくり」とする気味悪さ。「ぞわり」とする後味悪さ。誰もが隠し持つ「心の闇」。湊かなえは、それらを容赦なく「語り」つくす。だからこそ、読まずにはいられない。
  • アバンティブックセンター京都店
    安西京子
  • 死者が欲したのは果たして贖罪だったのか!? すべての疑問を払拭する、ラストに胸が熱くなった。
  • 大垣書店営業本部
    吉川敦子
  • まさに、湊かなえの魅力が最大限に引き出された作品と言って良いのではないだろうか。
  • 紀伊國屋書店堺北花田店
    大野舞
  • やっぱり、うまい。少しずつブレていく心の動きを丁寧に読ませてくれるから、私も登場人物と一緒に振り回されてしまっった。最後のつぐないにため息が……。
  • 紀伊國屋書店新宿本店
    小出和代
  • 一つの事件を語り手を変えて浮き彫りにしていく手法は否が応にも盛り上がる。一気に読まないと気がすまない。
  • 紀伊國屋書店広島店
    藤井美樹
  • 「そんなつもりで言ったんじゃないのにー!」という事は普段の生活でもよくありますが……。“言葉”ってこわい。
  • 紀伊國屋書店横浜店
    川俣めぐみ
  • 人間が一番触れられたくない弱い部分に容赦なく斬り込んでくる因果応報ミステリ。湊かなえの底力を見せつけられました! 待っていたのです、コレを!
  • 教文館
    吉江美香
  • 一つの陰惨な事件が少女達に落とした影は、深く暗い。第一章だけでも強烈だが、最後まで巧妙に練られたプロットも素晴らしい。益々イヤミス度が増した大傑作。
  • 啓文社コア福山西店
    三島政幸
  • おそらく湊さんがこの作品でもそれぞれの登場人物になりきって書き上げたであろう迫力がありました。3作目にして既に“湊かなえワールド”を確立したといえるのではないでしょうか。
  • 啓文社商品部
    児玉憲宗
  • 感情にまかせて放った一言が、他の人の人生を狂わせる。言葉の重さと恐ろしさを思い知らされる1冊だと思います。
  • 恵文社バンビオ店
    大瀧彩子
  • 湊かなえさんは、どうしてこんなにも人の心の闇を抉り出すことができるのだろう。まるで自分が体験したかのような錯覚に囚われ、一心不乱に読みました!
  • 啓文堂書店府中店
    森田弘香
  • 怖い。この人の綿密な心理描写には舌を巻く。寒気がする。それでもページを捲る手は止まってはくれない。あたかも麻薬のような作品。
  • 三省堂書店大宮店
    杉山学
  • 憎悪、激情、狂気、傲慢、薄弱、残酷、心の貧しさ、そして大人になりきれない大人の愚かさ…誰もがすすんで見たいと思うことのない感情の澱を、これっぽっちも飾らずにありのまま、躊躇なく描ききる、容赦ない描写からまったく目が離せませんでした!
  • 三省堂書店京都駅店
    中澤めぐみ
  • 人間の持つ闇の部分を鋭いナイフのような切り口で暴き出した危険すぎる物語。翻弄される運命が余りにも過酷で、読後いつまでも心を揺さぶり続けて離さない。
  • 三省堂書店成城店
    内田剛
  • 『告白』でゾッとした方、あの感情が再びです。途中でやめられない分、タチが悪い! 引き込まれざるをえません。
  • 三省堂書店名古屋高島屋店
  • 悪意ですらなかったかもしれない気持ちの種子が、人間を徐々にゆがめていくさまがとおっても恐ろしいと思いました。
  • ジュンク堂書店池袋店
    小海裕美
  • いわれのない、けれども心のどこかに芽生えた罪の意識がここまで人を追いつめ狂わせるのかと、心が凍った。リアルな筆致が恐ろしさを倍増させている。
  • ジュンク堂書店大阪本店
    阿部夕紀
  • 結末に近づくにつれてページをめくるのが怖かった。でも気がついたら読み終わっていた。まさに湊マジックですね。
  • ジュンク堂書店藤沢店
    勝間準
  • 読者に犯人の存在を忘れさせ、しかしラストで犯人は!? としっかりアピール。今年のマイベストです。
  • ジュンク堂書店千日前店
    松岡真理子
  • この本を絞ったら血が滴るかもしれない。この本をかじったら血の味がするかも知れない。それほど血生臭い小説なのに読後、切なくなるのは何故だろう。
  • 精文館書店中島新町店
    久田かおり
  • 嫌な感じ全開のミステリーでそれなのに面白い。これ以上はもっともっと嫌な展開になると分かっていながら読ませてしまう力が、この人は本物なのだと感じました。さらに成長しているこの作家をずっと追いかける事になりそうです。
  • 精文館書店本店
  • 禁忌は隠すべし。匿名は最強なり。そう信じる酷薄の時代に、“真の償い”を問うた『贖罪』の確かな語りは、早くも『告白』の“衝撃力”を凌駕した!
  • ときわ書房本店
    宇田川拓也
  • 『告白』で受けた衝撃が沸々と蘇ってきました。この作品で完全に「湊かなえの世界」を確立したと言えるんじゃないでしょうか。
  • ブックデポ書楽
    中村有太
  • 人間の醜さがたっぷりと描かれた娯楽小説。嫌な意味で「泣ける」素晴らしい作品でした。
  • ブックファーストなんばウォーク店
    井辻吉博
  • 街の空気とは真逆な位恐ろしいドロドロとしたなんとも言えない嫌な“もの”が物語全体に流れていた。この“もの”がとんでもない事件を呼んだのだ。
  • 芳林堂書店津田沼店
    飯田和之
  • 読み終わった後、こんな事があっていいのかと呆然としてしまいました。久し振りに魂を揺さぶられる程の衝撃的なミステリーに出会え感激です。
  • 丸善お茶の水店
    横田陽子
  • やっぱりうまいの一言です。あっという間に読み終えました。せつないです。そんな事言わなければすべてはおこらなかったかもしれないのに。
  • 谷島屋浜松本店
  • コンプレックスとルサンチマンだけで物語を紡いでしまう、豪腕・湊かなえの真骨頂!
  • 八重洲ブックセンター本店
    内田俊明
  • 語られているのは『告白』と同様、暗く不快な事件の数々である。私は最後にそれまで愚かだと思っていた彼女の償いによって少しだけ救われてしまった。皮肉なものである。
  • 有隣堂厚木店
    岩堀華江
  • いくつかの異なった側面から書くことで、その中心の事象を表現できる手腕。決して書きすぎず絶妙に加減された伏線。共感できないのに心に残り続けます。
  • リブロ別府店
    祐保博美