カウンター席だけのバーに客が三人。三谷敦彦教授と助手の早乙女静香、そして在野の研究家らしき宮田六郎。宮田の爆弾発言を契機に始まった歴史検証バトルは、回を追うごとに熱を帯びて……。ブッダの悟り、邪馬台国の比定地、聖徳太子の正体、光秀謀叛の動機、明治維新の黒幕、イエスの復活――歴史の常識にコペルニクス的転回を迫る、大胆不敵かつ奇想天外なデビュー作品集! 姉妹編に『新・世界の七不思議』『新・日本の七不思議』あり。
*第3位『'99本格ミステリ・ベスト10』
*第8位『このミステリーがすごい!'99年版』
●収録作品
「悟りを開いたのはいつですか?」
「邪馬台国はどこですか?」
「聖徳太子はだれですか?」
「謀叛の動機はなんですか?」
「維新が起きたのはなぜですか?」
「奇蹟はどのようになされたのですか?」
鯨統一郎
(クジラトウイチロウ )1998年『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。同作はバー〈スリーバレー〉を舞台に歴史談義を繰り広げる斬新なミステリとして人気を博し、『新・世界の七不思議』『新・日本の七不思議』『崇徳院を追いかけて』とシリーズ化された。『隕石誘拐 宮澤賢治の迷宮』『とんち探偵一休さん 金閣寺に密室』『九つの殺人メルヘン』『タイムスリップ森鴎外』など著作多数。